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強い優しさ

事故にあい、足が不自由になって
しまいました。

車椅子なしでは外出もできませんし、
トイレも昔のように
スムーズに行うことができません。

そんな私からは
友人たちも離れていきました。

でもたった一人、
事故にあう前からずっと私のそばには
彼がいてくれるんです。

何度も八つ当たりしました。

物を投げつけたり、
ひどいことを言ったり、
自殺をはかろうとしたり・・・

今思うと恥ずかしいですが、
この世で自分が一番不幸だと思って
いました。

でも彼は私の側から
離れていきませんでした。

リハビリ、トイレ、
嫌な顔一つせずに介助してくれました。

引きこもりがちになっていた私を、
何度も外に連れ出してくれました。

そんな彼とこの間、食事をしに行った時の
ことです。

順番待ちをしていると、
偶然彼の友人達と会い、誘いもあったので
相席することになりました。

そして食事中、酔いも回ったのか、
彼の友人達が笑いながらこんなことを
口にしたのです。

「まだ付き合ってたんだ」
「○○は正直面倒だろ、
 まだ若いんだし新しい彼女を
 作った方がいいんじゃない?」
「セックスもできないんじゃなー」
「彼女ちゃんもさ、考えたら
 普通別れるよね」と。

酔った勢いとはいえ、心が痛みました。
さらに、その言葉に対して彼は

「うん、そうだな。」

と答えたのです。
それはもう、痛みを通り越して、
言葉では表現できない感覚でした。

やはりお荷物だったのか、
同情だったのか・・・

涙があふれてきました。

しかし彼はそのすぐ後に
言葉を続けたんです。

『でも、俺は迷惑だとか思ったことは
 一度もないし、違う彼女がほしいと
 思ったこともない。』

『お前らの彼女の基準はセックスできるか
 できないか、なのか?
 だったら寂しいな。』

『足が不自由だろうが彼女は彼女だ。
 俺はこの先もずっと一緒にいるよ。』

そう言ってお勘定をテーブルに置き、
「行こう。」
と私を連れ出してくれました。

店から出た後、

「そう言う事だからさ・・
 もう泣くなよ。」

と笑いかけてくれる彼を見て、

ああ、この人に巡り合えてよかったと
感じると同時に、私は幸せだと心から
感じました。

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この彼の言葉に感動するよりも以前に、
この友人たちは、ひどい奴らですね。

そっちに腹が立って仕方ありません。



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